HiGH&LOW  LDHのSUNNY DAY SONG

この記事はラブライブ! Advent Calendar 2017 - Adventar の12日目の記事として公開されています。

 

はじめに

ラブライブ!サンシャイン!!二期も佳境に差し掛かり、非常に盛り上がっていますね。

一期同様、毎週Twitterの実況も白熱していますが、一期の頃との違いとして、

Aqoursは仲間を見捨てねえ」

「永遠じゃねえ。ムゲンだよ。」

といった謎のフレーズが(一部TLで)バズワードかの如く散見されるようになりました。

 

これらのフレーズは「HiGH&LOW」という作品の劇中の台詞が元で、ラブライブ!、特にサンシャイン!!とのあまりの親和性の高さから、一方に他方の面影を感じるオタクが増加している現状です。

 

HiGH&LOW」(通称:ハイロー)はEXILE三代目J Soul Brothersが所属するLDH JAPANの会長であるHIROさんが総合プロデュースを手掛ける総合エンタテインメント・プロジェクトで、ドラマ・映画を中心にコミック、ライブ、果てはテーマパークと幅広く展開しているコンテンツです。

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ある架空の街を舞台に、ギャングやマフィア等様々な勢力が自分達の利権や信念を巡ってぶつかり合う群像劇で、アニメで言うと骨組みだけで言えばデュラララ!に近いのかな、と個人的には思っています。

そんなバイオレンスな世界観とラブライブ!。オタク達はどこに共通項を見出し、惹かれていくのか、それを考えていきたいと思います。

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(巷で話題の通称「鬼邪高ありがとうトラック」)

 

誰の喧嘩でも無い 男達みんなの喧嘩 

二人のステージの為に勝利に拘り続けたSaint Snow、アイドルであることに拘ったA-RISE、自分達の輝きを追い求めるAqoursラブライブ!では様々なスクールアイドルの姿が描かれています。

μ'sみたいに輝くって事はμ'sの背中を追いかける事じゃない

自由に走るって事なんじゃないかな

全身全霊、何も捕われずに、自分達の気持ちに従って!

「HiGH&LOW」でも自分達の気持ちに従い、全身全霊で信念を貫き通す様々な勢力が登場します。

 

自分達が育った街を、仲間が帰って来られる場所を守る

山王連合会

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男に傷付けられた女達に人を信じる勇気と生きる術を与えるスカウト集団

White Rascals

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闇を抱える者や捨てられた者達が流れ着くスラム街。そこで暮らす「家族」を守る

RUDE BOYS

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自分達の音楽とファッションを貫く"理想郷"を作る

MIGHTY WARRIORS

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他にも多種多様な勢力が登場するHiGH&LOWですが、彼らに共通して言えることは、

自分や他者の居場所を作り、守る為に戦っている

という事です。

 これは自分達の学校を守る為にラブライブ優勝を目指したμ's、Aqoursにも通じますよね。

 

更に、HiGH&LOWのコンセプトは「全員主役」

物語は山王連合会を中心に進んでいきますが、登場人物一人一人が自分達の正義や矜持を持ち、それを発揮する見せ場を与えられているため、どの勢力も主役を張れるだけのポテンシャルと人気を有しています。

すごいのは山王連合会だけじゃない、という状況が生み出されているのです。

 

限られた時間の中で精一杯輝こうとする男達

自分達の居場所を守るため、戦い続けるハイローの登場人物達。

しかし、押し寄せる世の中の流れや、仲間の門出等をきっかけに、その居場所も変化を余儀なくされます。

ただ、HiGH&LOWではそんな変化に悩む若者達の姿を描きつつも、変化自体を肯定するような描写が目立ちます。

皆いつまでも一緒だから

今の俺達ならどこでだってやっていける

 

一緒にいるだけが仲間じゃねえ

 

捨てたんじゃねえ 変わってくんだよ

変わってく事と仲間を失う事は全然違う

 

その最たるものが冒頭でも挙げた

永遠じゃねえ。

無限だよ。

というフレーズ。

 

龍也と琥珀という二人のバイク好きが、何にも捕われず自由に走る中で、

「この瞬間が永遠に続けば良い」と言う琥珀に対して、龍也が返したのがこの台詞。

 

ここから「ムゲン」というチームが始まり、一人また一人と仲間を増やしながら、伝説のチームと呼ばれるまでに勢力を伸ばしていくのですが、やがて龍也をはじめメンバーの一部は自分の夢を追うためにムゲンの活動を休止します。

あくまで「幸せだったあの頃」に拘り仲間の門出を祝えない琥珀と、仲間や自分の変化を受け入れて「仲間の帰って来られる場所」を作ろうとする龍也の間にはすれ違いが生じて…というのがHiGH&LOWにおける「エピソード1」のあらすじになります。

 

では、「無限」と「永遠」の違いとは何なのか。

本来の言葉の意味は置いておいて、ハイロー文脈で捉えるならば、

 

永遠・・・終わりから目を逸らし、同じ時間でいつまでも止まっていること

無限・・・変化しながらも進み、続いていくこと

 

ではないかと思います。

 

これはムゲンのテーマソング「MUGEN ROAD」からも読み取れます。

(ハイローはチーム毎にテーマソングが有る)

www.youtube.com

 

永遠なんて続かない

激動の雨は止まない

 

一瞬の命燃やせ Burn up

その未来憂うな Burn out

刹那に火花散らし 焦がし尽くす魂

この瞬間を駆け抜けてく One way

戻らない覚悟の Runway

走った爪痕が伝説の始まり

 

ここの歌詞、滅茶苦茶スクールアイドルじゃないですか?

 

限られた時間の中で精一杯輝こうとするスクールアイドル。

その軌跡は静かに消えていく残像かもしれませんが、彼女達自身の道は変化しながら

無限に続いていく。

ずっと変わらないモノ?

楽しい思い出のなかに閉じ込める

いまの光かな

3月が来れば3年生は卒業し、仲の良かった友達も離れ離れになってしまうかもしれない、そもそも学校が無くなってしまうかもしれない。

そんないつか来る「終わり」を受け入れながらも、今を全力で駆け抜け、そこで得た物を抱えて次の場所へ進んでいく。

スクールアイドルは永遠じゃねえ。無限だよ。

 

 

 終わりに

今回はSUNNY DAY SONG的観点からラブライブ!とHiGH&LOWの共通項について記しましたが、「こまけぇこたぁいいんだよ」と言わんばかりの熱いメッセージ性と素晴らしい音楽、質の高いシリアスな笑い鹿角姉妹に似た兄弟と他にも共通項も多く、正直言葉で言うよりも見てもらった方が早いので、是非HiGH&LOWを見て「え、こんなんもうラブライブ!じゃん」という感覚を感じ取っていただきたいです。

 

映画最新作は絶賛上映中。 

HiGH&LOWのドラマ シーズン1,2、映画の1,2作目はHuludTV(2018/1/31迄)で配信中。

映画3作目はハイローカフェ(2017/12/25迄)で上映中。

 

 映画2作目までの大まかなあらすじはこちらの動画で確認できます。

www.youtube.com